認定内科専門医とは

医療機関を受診すると、必ず「標榜科」というものが表示されていると思います。
当院の標榜科は「内科」「消化器科」です。すなわち、当院では
「内科」「消化器科」の診療を行っていることを示しています。
しかし、この標榜科は、日本では自由標榜制と言って、医師が自由に標榜
できることになっています。そして、標榜科がその医師の専門でなくても構わない
ことになっています。
たとえば、外科や精神科の医師が「内科」を標榜してもかまわないのです。
事実、内科以外の専門医が開業する場合、ほとんどの場合「内科」を
標榜すると言われています。すなわち、患者さんから見ると、「内科」と
書いてあっても、内科医が診察しているとは限らず、医者を選ぶ場合
混乱をもたらしてきたといういきさつがあります。
そこで、学術団体である各専門医学会が日本専門医認定制機構をつくり
学会が指定した一定の資格を有する医師に「認定医」「専門医」
の資格を認定することになりました。
その中でも、「総合内科専門医」は、教育指定病院で一定の研修を受け、
全内科分野の患者治療経験と資格試験に合格した「内科認定医」
取得者が、さらに一定の期間研修を行い、全内科8分野に、学会での
最新トピックスと内科全般にわたる分野を加えた全10分野で
一定の試験成績を納めた医師に与えられる資格です。
2010年7月現在日本には30914名の内科専門医がおり、
これは全内科学会会員の25%、全医師数の約10%にあたります。
「認定内科専門医」がすなわち診療能力に優れた医師であるとは
必ずしも言えませんが、医師選びの際のひとつの基準になるものと思います。

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